「共通言語」としての数字は嘘をつきません。
「もっと売上を上げたい」
と、言うのではなく、
「売上100万円を120万円に上げたい」
と、明確にすれば、
人により解釈が異なるということは起こりません。
しかし、時には、
「数字が嘘をつく」こともあります。
さて、突然ですがここでクイズです。
問題:
次のA社とB社のうち、あなたはどちらのほうが
売上が増えたと感じるでしょうか?
A社 前年に比べ、売上が2倍になった
B社 前年に比べ、売上が10%増加した
ぱっと見ですと、10%増のB社よりも、
2倍に増えたA社の方が良さそうです。
答えを見てみましょう。
答え:
A社 100万円→200万円(2倍)
B社 100億円→110億円(10%増)
絶対値としては、
B社は10億円増えていますから、
B社の方が増えた、となります。
次のクイズです。
問題:
とあるアンケートで、
「あなたはインターネットを利用したことがあるか」
と尋ねたところ、
「利用したことがある」という回答が100%でした。
そんなこと、あり得るでしょうか?
答え:
ある。
そのアンケート自体が
ネット上でのアンケートだった。
インターネットで回答できるのはネットを使っている人だけですから、
100%なのは当然ですよね。
数字は共通言語として使う場合は、
曖昧な余地が無くなります。
嘘をつきません。
しかし、今見た例のように、
前提条件を把握しなければ、
数字に騙されることがあります。
数字の嘘に騙されないように、
前提条件を把握しましょう。