論理的思考力の鍛え方の一つに、
「フェルミ推定」というものがあります。
正解がわからない問題を、手がかりをもとに、
論理的に推論して答えを出すものです。
Googleやマイクロソフトの入社試験として有名です。
(現在行われているかは不明です)
例えば、このような問題が出題されます。
「スクールバスに、ゴルフボールは何個入るか?」
ネットで調べれば答えが出るかもしれませんが、
これは、基本的には正解がわからない問題です。
問題の意図としては、
- 正解を出すのが目的ではなく
- 限られた情報の中から論理的に考えて答えを出す
という、思考の過程が論理的かを、計ることです。
実際に問いてみましょう。
まず、スクールバスを定義します。
幅3m、高さ3m、長さ10mと、自分で仮定します。
全体の体積は90立法メートルです。
また、エンジン部分などを除くと、
空間は半分に減ると仮定します。
45立方メートルになりました。
次に、ゴルフボールを定義します。
半径3センチと仮定します。
ボール1個の体積というのは「3分の4πrの3乗」だから、
ざっくり100立法センチです。
そして、
バスの空間の体積を、ゴルフボールの体積で割り算すると、
45立方メートル ÷ 100立法センチ = 45万個
となります。
あくまで、答えを導き出すプロセスが重要なので、
数字が正確である必要はありません。
ちなみに今回の問題では、
球体を敷き詰めると隙間が生まれるので、
その隙間分を除くと…、
というところまで考えられるとベストでしょうけれど、
まあ、そこまではひとまず不要でしょう。
このように、
正解がわからない問題を、手がかりをもとに、
論理的に推論して答えを出していくのが、
フェルミ推定です。
フェルミ推定の目的は、
フェルミ推定が得意になることではなく、
論理的な思考法プロセスを身につけることです。
フェルミ推定は間違いなく、
論理思考を身につけるために役立ちますので、
ぜひやってみてください。
なお補足ですが、
入社試験のフェルミ推定で好成績を出した人物が、
必ずしも入社後優秀だったわけではない、らしいです。
したがって、フェルミ推定が得意=仕事ができる
と直結するわけでは無いので、
そこは勘違いしないようにしましょう。
それでも論理的な思考プロセスを身につけるのには
非常に有効ですので、お試しください。
今日の課題:
日本に高校生は何人いるでしょうか?