慣用句で、
「夜明け前が一番暗い」
というものがあります。
goo辞書によると、
苦難や雌伏の期間は、終わりかけの時期が最も苦しい。
それを乗り越えれば、事態が好転するだろう。
という意味です。
辛い状況にあるときに聞くと
頑張ろうと思える、良い言葉だと思います。
しかし、本当に夜明け前が一番暗いのでしょうか。
こう書いている時点でお察しかもしれませんが、
そんなはずはありません。
地球は自転しています。
自分が太陽の光が届かない位置に入ると夜、
光が届く場所は朝~昼となるわけです。
当然、一番暗いのは、太陽から最も遠い位置、すなわち真夜中です。
夜中から明け方にかけて徐々に明るくなっていきます。
※毎日4:30に起きて外を眺めながら仕事をしているので、事実です。
なので、「夜明け前が一番暗い」は嘘です。
何が言いたいかというと、
「何かそれっぽい話を鵜呑みにするな」
ということです。
もちろん、事実を知った上で、心の持ち方として割り切って使うなら良いです。
が、事実を疑いもせずに鵜呑みにするのは、
思考停止、情報弱者と言わざるを得ません。
常に、
「それって本当かな?なんでかな?」
と考える癖をつけるようにしましょう。
なお、事実を知ったからといって、
それだけが正しい、と考えるのもまた話が別です。
名言を聞いて前向きな気持ちになっている人に、わざわざ
「それ嘘だよ」
って言う必要はないですよね。
それは「野暮」といいます。
今日の課題:
それっぽい名言を疑い、事実を調べてみましょう。